前々日まで雨模様の谷川。若干の不安を感じつつも、会の先輩U島さんと、私Aで中央カンテに行ってきました。

雪渓が繋がっていることが確認できた
ピッチ数が多いので、早出の計画でしたが、まだ薄暗い出合からは、雪渓の様子が把握できません。夜が明けるまで待機です。
途中、大きな穴が空いていましたが、雪渓通しでテールリッジに到着。さらに、1時間登り、中央カンテの取付きに到着しました。
思った以上に岩が濡れています…どうしましょうかね…なかなか判断できず、ひとまずおにぎりを頬張る。代替え案の中央稜には、すでに別パーティーが取り付いています。

びっしょり…
幸いこの日は晴れ予報。おそらく3P目のカンテからは乾いているでしょう。という希望的観測で、最大限に気をつけつつ、絶対に落ちられない、1P目のトラバースをスタート。

1P目スタート!奇数ピッチ担当させてもらいます。
いつもなら足を置けそうなスタンスも、滑りそうで怖くて置けません。動く岩、柔らかい草付き、滑るスタンスに翻弄されながら、なるべく安定した所を選んで、草付きを握りしめて、高度を上げていきます。
3P目のカンテからは、ようやく岩も乾き、ランナウトの恐怖はありながらも、落ち着いてクライミングを楽しめました。

岩が乾いてるって、素晴らしい!
その後は順調に進んでいき、核心の7P目!迷わずA0で、なんとか垂壁を越えましたが、その後のコーナークラックでは、2回テンションをかけた所で、心が折れてしまい、時間もないしなぁ。と言い訳をして、U島さんにリードを交替してもらいます。なるほど、フェースをそうやって使うのか。さすがです!

あと少し!
その後も頼りない草付きと、暑さに疲弊しながら、今日の最終目標の烏帽子岩の基部に到着!「お疲れ様でした〜」と、ハイタッチしたい所ですが、まだまだ先は長いのです。モグモグタイムの後、早速、懸垂に取り掛かります。

空中懸垂+トラバース
空中懸垂後、ATCをつけたままトラバースをし、セルフを取ります。
この後、南稜終了点の上までトラバースするのですが、これが本当に分かりにくい!笹が元気過ぎて、踏み跡がありません。あーでもない、こーでもないと迷った後、笹を掴みトラバースすると、少し開けたと所に出ました。
トラバース終了地点から振り返る
ここから先はしっかり踏み跡もあり、迷う事なく懸垂ポイントへ。もう安心だ!とはいかないのが谷川。テールリッジの下りにげんなりし、大穴だらけの雪渓をなんとなくそーっと歩いて出合に19時到着。ギリギリ、ヘッデン下山にならなくて良かった〜
この後、ベースプラザで飲んだ炭酸飲料が、ビールよりも美味しかったのは言うまでもありません。辛抱強く見守ってくださった会の先輩に感謝です!次は虫除けを持って挑戦したいと思います。(ブヨがたくさん!)
文:A