深夜発日帰りで裏同心ルンゼに行きました。AMさんとSAは今シーズン初のアイス。HRさんに全部リードして頂きました。
朝4時過ぎ、赤岳山荘駐車場を出発して赤岳鉱泉を目指す。
真っ暗な北沢林道を時々寝落ちしそうになりながら歩く。空が明るくなり始めた頃、無事鉱泉に到着。準備を整え、裏同心ルンゼを目指す。天気は高曇りで、昼から大きく崩れる予報。気温はマイナス10度ちょっとぐらいだろうか。
8時前ごろ、取付きに到着。沢の先に大同心と小同心が大きく見えて、とてもかっこいい。SAは鉱泉の時から足の全指が冷え、感覚があまりなく、取付きまで歩いて体が温まれば回復するだろうと期待していたが回復なく、不安になり二人に正直に打ち明ける。「もう、指はダメです。私は戻ります・・・」と。こんなことにならない様に、色々な防寒対策を講じてきたのに、悔しい、、折角ここまで来たのにと弱音を吐く私に、太い血管が通ってる鼠蹊部を温めてみてはと、AMさんがアドバイスをくれる。マグマをズボンの両サイドのポッケに入れてみると丁度良く鼠蹊部に当たり温かい。そうして、先行パーティーが上り終えるのを待っていると、みるみる指の感覚が戻ってきた。行ける!
そんな私の情けないくだりはさておき、いざ出発。今年初なので、色々思い出しながら慎重に登る。数日前、カモシカに行った際、柔らかさと暖かさに感動して衝動買いした最新のソロイストは、クオークも握りやすくて快適。
F2は3段くらいになっていて、前半は歩けそうだが不安なのでロープを出してもらう。
F3 階段状。F4は雪に埋もれて歩き。
F5 最後の滝。HRさんは難なくリードで登ったが、後に続くフォロー2名にとってはこの日の核心。これまでの滝で一番高くて垂直の面が多く足が難しい。
12時前に終了点に到着。風がだいぶ出てきて雪も激しくなってきたので、3人で話合い、強風の大同心陵は抜けず、同ルート下降することに。
最初の懸垂でF5を50mダブルロープ1本で下りたが、下りてF4をみると意外と悪く、クライムダウンは危険そうなので、ここも懸垂で降りるこにする。懸垂支点がなかったので、HRさんが作ってくれたアバラコフ支点で、初めてのアバラコフ懸垂。
あとで振り返ると、初めからロープ2本でF4下までいっきに降りればよかったねとHRさん。
その後も、歩きと懸垂を繰り返してどんどん降りる。F2の辺りに来ると、上部とは違い風も穏やかでほっと一安心する。同ルート下降で正解だったと、 3人とも実感。
無事に赤岳鉱泉に到着し、ご褒美のラーメンとコーヒーでまったり。
最後の林道歩きは一旦保留として、素敵な下界の喫茶店の様な暖かい空間で、山とは関係のない話に夢中になる 3名なのでした。
最後に
2年前に、冬の八ヶ岳で足の右親指が霜焼け以上、凍傷未満の様な症状になった経験から、色々な防寒対策を講じて臨んだ今回ですが、やはり私は足先が冷えやすい体質の様です。次は、HRさんがお勧めしてくれたモンベルのネオプレン靴下を試して見ようと思います。初っ端、弱音を吐く私に、色々なアドバイスをしてくれたお二人に感謝です。お陰様で最後まで登ることができました。本当にありがとうございました。