美渓として名高い米子沢
いつか行ってみたいと思っていたが、何だかんだで西神田カンダハー、で今になって実現した。(神田ハル、っていう名前の大正生まれのお婆さんきっとたくさん居るよね?、もう死ンデレラ、という会話を定期的にする友人がいます)。
メンバーは、気は優しくて力無しのA(記録)、人気?実力ナンバーワンの弁当男子U氏、沢にも慣れメキメキとテンカラ釣りと毛針作製の腕を上げているS女史、の3名。
深夜に巻機山登山口駐車場着。朝一から入渓点まで舗装路を歩く。天気は曇り時々晴れ、涼しくはない。左に赤テープがバッチリ出てきたので、ココだココだ!と喜び勇んで踏み跡を降りて行くが何故か後続の2人組が付いて来ない。ガイドブックの遡行図が2009年と古いのでもう変わってるな、と舗装路に戻って先に行くとと何とデカデカと、米子沢←、の看板が!。オマケに、ここの滝は登ったら直進すると危険なのですぐ落ち口に出るように、と写真付きで書いてある。さすが人気沢だ。
最初の30分くらいは完全に水の無い河原歩き。Sさんが魚は居ないと言ってたのも納得。そのうち流れも出てきて滝も大中小大量に出て来る。滝とカウントするか分からない緩傾斜の滝もたくさんあり遡行図見ててもすぐ現在地がわからなくなる。水中には茶色いコケが付いて滑るが結果的に7割方は水に入らなくても行けるのでゴム底も有効だ。
そのうち先行の4人組が7mくらいの滝を左から登っていたので、右も登れるなと思ってAが取り付くが良いホールドが無く右往左往。オーマイグッドネス!ハーケンにスリングをかけただけで降りる。自業自得岸部一徳。ここは安全第一。Uさん、あとお願いします!一生のお願い!と言ってリードを頼む。こんな滝は平気の平左のU氏。ちょっと迷ったがすぐ突破。フォローで行っても微妙に怖かった。ここまでは初心者の沢とかなりナメていた。傾斜は緩くても長い滝も多く落ちてはいけない所ばかりで本当の初心者には危険だと思う。クライミング力の無い初心者同行なら10か所以上はロープを出すだろう。現に前日と先週も事故、遭難で救助されている。
ナメ沢(という沢)の出合からの長いゴルジュは右岸(つまりは流れの左側)を藪の中に付いてる長い踏み跡で巻く。とまたまた大中小の滝。今どこ?私は誰?とか言ってると第2ゴルジュの入口だか出口だかの細い滝。ここは写真で見たことあるステミングで登る滝だ(他パーティに聞いたら右側手前から巻道があるそう、、)。
ここも安全第一。脚の長いUさんお願いします!一生のお願い!とまたリードを頼む。そういえば前に、やれば出来る子YDK、ってあったけど、やっても出来ない子もYDKだぞ。とか考えてるうちに左から抜けた。後続のS女史は背も小さいため苦戦したがショルダーで何とか突破。Aは短足なのでステミングで2回ツルんしてA0でやっとこ。
その後はお楽しみ、米子沢の大ナメ。緩い傾斜を拾って行けば怖くない。源頭部に付き物の藪漕ぎも無い(ここら辺も人気の理由か?)。
当初の計画では源頭部からどこかの沢に入って幕営し、翌日百名山の巻機山登頂の予定だったが、駐車場のすぐ近くにキャンプ場があると分かったので、百名山より百名酒のパーティ(ピーポー)は急遽日帰り下山しキャンプ宴会にしたのだった。
綺麗なトイレと炊事場しか無いが、住めば都、案ずるより横山ヤスシ。一人600円、車一台500円。なら十分だ。10キロほど離れたコンビニまで冷たいビールを求めてダッシュだ!その後はS女史と弁当男子U氏の美味しい料理と共に夜は更けてゆくのであった。
帰路は車でボヘミアンの葛城ユキの歌う木曽には誰も居ない唄とか般若心経テクノとかを聴きながら帰ったのは言うまでもない。
以上、現場からでした。