栃木県足尾にクライミングに行ってきました
1日目
今回のメンバーは、k緑、u島、a井、s原の4名。銅親水公園で仮眠を取り、準備を整え7時頃駐車場を出発。足尾銅山の跡地の中を抜けて沢づたいにほぼ平坦な林道を行く。
明治時代、鉱山から出た鉱毒の影響で、この辺りの山はみんな禿山になってしまったそうである。紆余曲折を経て閉山となり、現在はみんなで一生懸命緑を取り戻す活動をして、大分緑が戻ってきている様子。
1時間ほどで渡渉点に到着。前日までの台風の影響でやや増水気味、深いところで膝くらいの深さ。この渡渉の為だけに持ってきた沢靴に履き替え、スクラム渡渉で無事渡り切る。
テン泊装備をデポし、そこから30分弱ほど登ると岩壁に突き当たる。先行者2名が既に登っている様でザックが残置されている。トポを見ながら今日登る予定の「中央壁直上ルート」はここであろうという事になり、準備して登り始める。
U島S原、K緑A井ペアの順番で、初心者の私を挟んで頂くかたちで登り始める。 全部で6ピッチのルート。実はこのルート、登り初めから、みんなトポと合わない、間違っているんじゃないか?と怪しみながら登り、頂上に着き下降点を見て疑いが確信に変わる。直上ルートは下降点を挟んで真反対の向かって左側にあると判明。明日は予定していたウメコバ沢に行かず、直上ルートに再トライしようという事になる。
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この謎の右ルート。初心者のわたしが登るにはかなり難易度が高く、3ピッチ目では手が分からずしばらく停滞してしまう。それでも初日でまだ体力があったのでどうにか登り切ることが出来た。
2日目
朝7時、テン場を出発。直上ルートの取り付きを慎重に確認し登り始める。トポ通りのグレードであれば、昨日よりも難易度は低いだろう、と思ってたいたのが大間違い。とっても難しかった。
1ピッチ目のがたがたしたチムニー。とにかく登ってみる。自然とチムニー登りの体制になり何とか登り切る。
2ピッチ目。トポではここが5.8とこのルートでは最も難しいところ。ルート後半のコーナークラックで進めなくなる、「とにかく少しずつで良いから登るんだ」と、助言をたくさん頂き、プーリーやスリング等使えるものを使い、どうにか登り切る。
3ピッチ目は5.6とトポにはあるが、簡単では無かった。体力も残っておらず、苦戦しました。
【反省】
今回、今まで登ったことのない多様な形状の岩に触れることが出来た。チムニー、カンテ、クラックがどういうものなのか、その基本を感じることが出来たような気がします。人があまり入っていない寂れたルートで、付いているアンカーボルトなどはどれも大変古く酷く錆びていて、信用できない支点で緊張感を持って登り降りした。ガレ場が多く、どの場所も大小の石が不安定に積もっていて、常に落石に注意を払う必要のあるルートでした。
正直、全体的に記憶があまりない。もう登れませんと、何度も思った。登り切るのに長い時間を掛けてしまったし、先輩の肩や、頭まで(涙)お借りし、無力感、未熟さを痛感させられた。それでも先輩方は決して諦めずに最後まで私を登らせてくれた。尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。もっと上手くなる様に日々精進してまいります。